ワンシームとツーシームの違いは何?握り方と変化量、動き方など
WBCの予選ラウンドもそろそろスタートする中でメンバーが発表されましたが、最後の侍は広島東洋カープの田中広輔選手でしたね!
唯一、2016年シーズンでショートで全試合出場、不動の1番打者としてカープをけん引しましたが、その魅力はなんといっても出塁率と一発のある打撃が持ち味、あの体でHRも13本打ちました。
今回代表辞退となった日本ハム中島選手と比べても、出塁率はほぼ同じレベルですが、パンチ力が田中広輔選手の方があるのではないでしょうか!
さぁ、そんなWBCの重要ポイントが、球数の決まっている投手陣がどのように打たせて取るピッチングをしていくのかというところなのですが、今回読売巨人軍の菅野智之投手が、えぐいワンシームを投げたことが有名となりました。
同僚の巨人小林誠捕手も驚く軌道で、球が急激に沈み込むようなのです。
そんなワンシームや、ツーシームなどの違いについてや、実践ではどのように使うのか?を解説していきます。
ワンシームとツーシームはどのような違いがあるのか?
まず、ワンシームと言うのは、ツーシームと同じストレート系の投げ方をするものなのですが、ストレート、いわゆるフォーシームの投げ方は、シーム→縫い目に4本の指をかけます。
そしてワンシームは1本の縫い目が見えるような投げ方をし、ツーシームはツーなので2本の縫い目が相手に見えるように投げます。
ワンシームは縫い目に指をかけれない分、スピードはツーシームなどより出ないのですが、何よりも曲がり方が大きくなるので、同じ軌道で球が向かってきても、右投手が曲げた球は、想像以上に右打者により近いところでグッと曲がるので非常に打ちにくいのです。
沈み込み方はシンカーのような感じにも見えるので、一昔前だとパワーシンカーとも言われていましたが、2016年限りで引退した広島東洋カープの黒田博樹投手や、オリックスの金子千尋投手なんかは、ワンシームよりもパワーシンカ―使いといった感じですね。
ちなみに黒田投手の「フロントドア」と呼ばれるものは、ツーシーム系のボールで、左打者の胸元のボールが真ん中に入ってくるボールなので、打者は踏込づらく、決め球にはもってこいのボールですね。
ワンシームの握り方と変化量はどの程度のものか?
ワンシームの握り方は、写真を上に乗せたのですが、シーム、縫い目にそったような形でボールを握っていますよね!
変化量については、ツーシーム<ワンシームというような形なのですが、パワーシンカ―はツーシームとワンシームの間ですね、MLBなどで同様の球種としてシンキングファーストボールというのもあるのですが、それもパワーシンカ―同等の球なので、変化量は同じくらいですね。
ワンシームとツーシームの実践的な使い分けは?
変化量が異なる二つの似たような球種ですから、使い分け方が非常に重要なのですが、まずワンシームについては変化量が大きいので、カウントを取る球としては使いづらいと思います。
そこでカウントを重ねたり、ファールを打たせる球としては、ツーシーム系のボールを活用し、あくまでストライクゾーンから少し出るような感じで勝負すべきでしょうね。
そして決め球としてワンシームを使う方が、より打者の打ちたい気持ちを逆手にとって、打球を詰まらせやすくなると思います。
どちらの球もきっちりとした使い分け方ができれば、投手にとっては肩や肘の負担が少なく投げることができるので、お勧めですが、取得には少し時間がかかるかもしれません。
キャッチボールの時から意識して投げるようにして、習得するようにしましょう。